以前にヴェインを「シドにとって良いパトロン」と書いたことがあったけど、貴族や企業が芸術家を援助する意味でのパトロンにあてはまるものなのかなぁ?
ブナンザ家って名門貴族。もっとも貴族=金持ちとは限らないので、家名はあるけど赤貧かも知れない。
ブナンザ本家は裕福だけど、騎士の家系(らしい)なのに機工に走ったシドは分家(扱い)で資産が無いかも知れない。
アルティマニアには、バッチリ「名門ブナンザ家の当主」とあるけど、こういう考え方も出来なくはない。
家長としての切り盛りなどは息子(ファムランの兄)に渡してしまい、逆勘当で親父が身一つで出て行くって荒業で、自分の行いでブナンザ家に累が及ぶのを避ける……ってコレで避けれるのか?(ぉぃぉぃ)
なんらかの事情でブナンザ家の資産が使えない or 資産が無かったとしても、シドはエトーリア(機工師)なんつー称号持ちの技術者。
飛空艇が重要視されているイヴァリース、特にアルケイディアでは引く手数多で高給取り間違いなし。
金銭面の理由では、軍属する必要なんか丸っきり無いんだよな~。
エトーリアの称号を得たのが軍属後…と言うのも考えにくい。
才能はあるけれど一介の機工士が、いきなりドラクロアの所長職に就けたと考えるより、エトーリアだから就けたと考える方が自然だし、殺戮兵器を造る機工士を敵対国に属するゴーグのモーグリたちがエトーリアと認めるってのも考えにくい。
…最も、モーグリがシドに称号を与えたかどうかは不明なんだよなー。「機工学はモーグリが編み上げ発展させた物で、エトーリアって称号を持つ者のほとんどはモーグリだ」って話があるだけ。
エトーリアって単語と意味合いがアルケイディアでも流用されているのかも知れないけど、だったらゲーム内のモーグリが「パチモン」って言ってそうだし……。
エトーリアの称号は、純粋に技術力に対して与えられるもので、目的は問わないのかも。
(殺戮兵器って面はマイナスに働くが、それを打ち消すだけの稀有な才能であれば与えてしかるべき?)
ここらはモーグリに訊かなきゃわかんないクポね。
「シドには名声も資金もあった」となると、突然ヴェインのもとに下ってドラクロア入りしたってのは、妙な行動だったと考えられる。
(元からドラクロアに属していたが、突然にヴェイン派になった…とも思えるけれど、前後の差の大きい方がドラマチックなので)
おまけに、ヴェインとの癒着っぷりが、かなりベッタリになっちゃってるしねぇ。
部外者から見るとシドは「魔石研究のため、己の才能をダシにヴェインへ取り入って怪しげな行動をとっている」人物か。
部外者は“破魔石”を知らないから、「魔石に関する謎の研究のために、貴重な天然魔石を浪費しているのに、なぜかヴェインには気に入られて好き勝手やっている男」に過ぎない。
そういえば、ヴェインとシドが親友だって設定は、周辺キャラクターたちも知っている事実なんだろうか? それともキャラクター設定上でのもので、ヴェイン、シド、ヴェーネス間では「親友」だが、周辺キャラクターたちには「ヴェインが目をかけていて、シドは調子に乗っている」ぐらいなんだろうか?
エトーリアであり、高性能の飛空艇を設計しているって実績がなかったら、シドはただの山師な親父でしかないよな~。
シドの差し金で動いたジャッジマスターが、ナブディスと第8艦隊を吹っ飛ばしちゃってるし。
ヴェインが着々と邪魔者排除を続けてなかったら、あっと言う間に足下をすくわれてガブラスかドレイスあたりに捕まってただろうね。
危ない綱渡りしまくってたんだなーと改めて思ったぞ、ヴェイン。
彼の人生は、ずーっとそんな調子だったんだろうけど。