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「きおくのカケラ」分館 銭亀(ギルガメ)用

結局FF14は休止のまま。ヴェーネスに会いたいけど…

2024'11.23.Sat
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2014'01.02.Thu

コラボ予定の【ログホライズン】見ながら “お年玉クエスト・突” を終わらせたっす。

ログホラ、飛ばし飛ばしでしか見てなかったんだけれど、テーマがバトルじゃない頭脳派のサバイバルで面白いっすなぁ。
OPみてると有りがちなファンタジーバトル物に見えちゃうんだが。EDは萌えアニメだし。
中身は全然違うってのは良いのか悪いのか。
しかし、メガネをくいっ、が恐すぎて大爆笑。
腹黒でメガネが多過ぎだろ、この作品。いいぞもっとやれ!(w
腹黒は多いけれど、基本仲間キャラは善人なので見てて安心するなぁ。裏切りそうなヤバいキャラってのも嫌いじゃないけど、もう年寄りで刺激より安定が好きなんで、駆け引きはするけど善人ってのがありがたいっすわ。
ルックスと声でにゃん太班長一押しではあるんだが、キャラとしては直継とマリ姉がイイっすなぁ。
直っちは立ち位置もキャラとしても、イザと言う時にドンと受け止めて支えるお人なんで、地味だけど居るとめっちゃ助かる人だよな。
マリ姉さんはひたすらエエ人。お母さんな感じ。その上、弄るし弄られる万能キャラ。
まいったなぁ、ログホラコラボに対しては気合が入っちゃいそうだ。
反面、MFコラボは……シナリオ(クエスト)内容待ちかな orz
さすが本職作家はちがうぜ!だったら回すけれど、あんまりいつもと変わらなかったり、萌え萌え~オッパイ~ハーレム展開~だったらスルーだな;
キャラビジュアルからすると、そっちしか見えてこないってぇのが……。

さて、昨日は駄絵で、今日は駄文。
ネタバレも少々有りなので、いつものように折りたたみ。


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「何故あんな男を、盗賊を飼うのです?」
 それが誰を指す言葉であるのかを誰よりもよく知っているはずなのに、いや、知っているからかファラの瞳は硬く冷たい。
 カリファは果実を剥く手を止め……しかし、すぐに動かし始める。
「喜捨を滞る人がいなけりゃいいんだけどね。だからって兵が取り立てちゃうと角が立っちゃう。君だってわかるでしょ? ほら、必要悪とか言うんだっけ?」
「兵を立てれば良いのです。盗賊などに法の片棒を担がせるから、民は兵をあなどり、ひいては王家をないがしろにするのです」
「アシュリナ様のご威光は下々を照らしているよ?」
「アシュリナ様は愛されておられます。しかし、兵や官への風当たりがどれほど痛く厳しいものか、知らぬわけではありますまい!」
「ん~、そうは言うけれどね、僕らは嫌われてナンボだし?」
「私や貴殿はそれで良いでしょう。しかし、民と向き合う兵の心情を考えてはいかがか。心折れて悪道へ踏み込む者も出ているのです」
「ほんと、困っちゃうよねぇ」
「カリファ殿!」
 男の肩の上で足を踏み変え踏み変え待ちあぐねていたオウムは、目の前へ汁のにじむ果肉が摘み出されると、ギャアキャアとかしましい声を上げてむさぼり飲み込む。
 目を細めてその様子を見守ったカリファは残った半分を手のひらへ収めると、眼前でいきり立つ娘へ差し出した。
「食べる?」
 返答の代わりにため息を一つ吐いた女補佐官は「失礼する」と背を向けると、風を切る勢いで部屋から歩み去ってしまう。
 残されたカリファは手の上の果実へ目を落とすと、硬い皮へ指をかけた。
「みんな、一度は立ち向かおうとするんだよね」
 乾いた風と激しい陽射に立ち向かうための厚い皮と、その内に守られた柔らかく水を含んだ果実の間にある、白くふわりとした繊維の中に指先をもぐりこませ、慣れた手つきで果実だけを掘り起こすと、催促の足踏みを始めたオウムの口先へ持ちあげる。
 一切れ、二切れと、瞬く間に飲み込んだオウムだったが、最後の実を咥えたまま目をしばたたかせる。
「どうしたの?」
 トン、とやや大きな音を立てて机へ降りたオウムは、肩をゆすりながら残された皮へ歩み寄ると、そのかたわらのカリファの手の中に実を落としギャアと声をあげた。
「あはは、喜捨かい? ありがとうね」
 オウムに礼を言って返された実を含むと、口の中に甘く冷たい汁があふれる。
 一つを分け合えば皆が生き残れる。そうやって厳しい砂と乾きの国で人々は数千年を生きてきた。
 しかし、外の国との交易が富を生み貯蓄を広め、黒い魔物の蹂躙が不安と利己欲をかき立てている。
 国は生き物だ。芋虫が皮を脱いでやがて蝶になるように、どこかで大きな転換を迎えねばならないのかも知れない。
 喜捨とは古代から続く助け合うための仕組み。もはや時代遅れなのかと考えたこともある。だが、喜捨のない外の国でも金品の寄付や無償の労働をつのり、貧しさに陥ってしまった人々を救う仕組みが作られていると聞く限り、ひとたび終えたとしても、やがて必要になる物なのだ。
 なにより、湖都の生活に深く根付いた仕組みを、王の命令ひとつで組み替えることなど不可能にちかい。国を揺るがしかねない大転換を、魔物の脅威すら消せない今この時に行うことなど出来はしない。
 理想を追うがあまり国の根幹を切り倒してしまい、混乱の末に無法の地になりはて消滅した国もあるのだ。
 ならばファラが言う通り、兵が税として取り立てればよいのではないか?

 それは税だ。喜捨ではない。税は義務だが、喜捨は誉れだ。
 喜捨による施しは恵みであり感謝の対象だが、税の還元は権利になり当然の収入になってしまう。悲しいほどたやすく。
 “善意と感謝”が“重荷と権利”になってしまえば、忌避し貪る者は増えるだろう。
 ここ湖都は、金銀宝石と知識と芸術に満ちた国だが、水や農地、生きるためには絶対に必要となる食物資源に乏しい国だ。
 富のかたよりは貧しさを増大させ、この国での貧しさは死へと直結する。他国なら貧者を救うだろう野の食物や生き物がここには少な過ぎるのだ。
 貧者にできることは略奪だけ、それも同じような貧しい弱いものから奪うことになる。

「だから無秩序な強奪を防ぐための、秩序ある窃盗。湖都が抱えた必要悪……なのよね」
 思いにふけるカリファの腕を、オウムがえっちらおっちらと登りはじめる。ギッチリと食い込む指とツメは分厚い肩掛けと飾り帯を通してもかなり痛いがいつものことだ。
 オウムが定位置である右の肩で落ち着くのを待って、カリファは席を立ち窓辺へ歩み寄った。
 昼の痛いまでの白い陽を避けるために垂らされていたカーテンを押しのけると、王宮を囲む緑の木々が目を和ませる。
 太陽神は西の山へ嘴を向けたばかりで、まだ空も大地も熱に白くあぶられて空気は乾ききっている。空を茜色に焼きながら炎の大鷲神が西の山へ舞い降り、月と星々が暗い空を支配するころ、湖都に盗賊が暗躍する。
 カリファが目をつけた商家から身に過ぎた富を奪い去るために。
「僕は悪い男だよなぁ、死んだらジンになって砂漠を永遠に彷徨うんだろうね」
『だろうよ、だから精々長生きしな』
 ここに居るはずのない盗賊の憎まれ口が聞こえた気がして、カリファは喉の奥でククッとかすれた笑い声をたてる。
 まったくあれはおかしな男だ。目つきも態度も口も悪い。そろそろ20年にもなるだろう昔からのつき合いで、会うごとにさんざん憎まれ口を叩かれてきたから、悪口の数を石に見立てれば城の一つはゆうに建って城壁まで築けているだろう。
 だが、あれは自分が盗賊の役回りになったことに対して文句を言ったことがない。
 血と脂が残る曲刀をさげ、返り血に染まった服とターバンの間から獣じみた怒りのまなざしを放つ若者に、どうして手を貸そうと思ったのか。
 あの時、もっとも容易く手に入るコマだったのは確かだ。復讐心をあおり、目障りだが役人としては手出しできない権力者へ暗殺者としてぶつけた。
 そこで失ってもおかしくなかった。あれが返り討ちにあったかもしれない、復讐を終えて満足して砂漠へ帰ったかもしれない、手駒として操ったカリファへ怒りの矛先を向けた可能性もあったのだ。
 そうなったなら後継者を失ったオアシスは王家へ返還され、新たな管理者が指名され引き継がれ、カリファにとっては数多ある小オアシスの一つで終わっただろう。
 だが、あれは復讐を終えオアシスの領主になった後も、カリファとの交流を断とうとしなかった。それどころか自ら“偽りの盗賊”として足場を固めだしたのだ。
 オアシスの領主である限り財で困ることは無い。砂漠の民につながりがあれば強奪の被害も少なく、キャラバンと友好関係を築いて商機をつかめば富豪と呼ばれる地位にだってなれる。
 それにも関わらずあれは、一歩間違えれば良くても打ち首、広場でラクダに裂かれるか、砂漠で干からびるまで見世物にされる“悪党”の立場を引き受けたのだ。
 理解しがたいことだ。だから止めればよかったのだ。
 だがカリファは利用した。オアシスの自衛策を見逃す代わりに南西ルートの情報を集めさせ、街の有力者についての知識と引き換えに間者として街へ放った。

 偏った富を吸い上げるための“義賊”として働くようになるまで時間はかからなかった。
 その対価はなんだったか?
 舞い上がった砂で白くかすむ空を見るともなく眺めつつ、遠い記憶をたぐる。
 そもそも対価はあったのか?
「無い、ねぇ」
 あるとすれば義賊としての名声。大盗賊ムスタファの名前だけだ。盗みで手にした富はすべて手放すのが信条なのだから。
 ならば天職なのか。あれが義賊になるのは神の定めたもうた道であり、自分はただ手を貸したに過ぎないのか。
『全てを神のおぼしめしとしてうやむやにするおつもりか、それが女王の補佐官であり湖都の戦術家と呼ばれる方の言葉か?』
 ファラに叱咤されたように感じて、老いた男は苦い笑みを浮かべる。
 口の悪さも気の強さも良く似ている。血はつながっていないと言うのに。2人を引き合わせたのも自分だったと思い返して苦い笑みはさらに大きくなる。
 ファラには好きにさせてやろう。あれに似ているのなら、きっと自分なりの道を見つけ、そして最良の道も理解するだろう。
 正義が生まれるよりも古くから深い配慮が世界には満ちていて、それが神の御心とよばれているのだということを。
 カーテンを閉じ戸口へ向かう。兵の詰め所を視察しつつ巡邏につきあい、官どもの尻を叩いて女王への報告をまとめねばならない。
 今夜は盗賊が出る。やり残しがあれば明日が大変だ。
 やれやれ、とためいきを吐きつつも、どこか楽しげにカリファは自室を後にした。

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室内でのダラダラ語り。「町で世間話→魔物だ~」に文句を言えないダメっぷり。
ここに書いたような設定を、ちゃんと動きのあるイベントの中で見せなきゃいかんのだよな……うん orz
しかし、やはり頭上の巣について触れられずに終わってしまった;
あれに触ると、それだけで話が終わってしまう予感。
と言うか、謎すぎて触れないってのもあるなぁ。アンタッチャブルだぜ。
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